導入事例

sample6_logo




広島県を中心に業務を行う信用組合。信用組合業界唯一の自営共同オンラインセンター「メイプルひろしま」にて基幹システムを共通化、ATM利用手数料の無料化など顧客メリットにも繋げている。4組合で仕様を検討、利用する営業支援システムの構築・運営もまたメイプルひろしまが担当。

3_01
広島の4つの信用組合が使用する営業支援システム。渉外担当が外出先でスマホから顧客情報を参照し、預金をはじめとする窓口業務や融資・資産運用など、提案業務の強化・効率化を担う重要なシステムだ。
1_02
予算を大きく超えるパケット料金が発生
「従来、この営業支援システムは専用の業務端末を使用していました。これを2013年3月、スマートフォンを利用したシステムに切り替えることになったのです。主な目的は、構築・通信コストの削減と顧客情報の活用推進。また、端末と電話を1台にまとめたいという現場の要望もありました。」
 そう語るのは、信用組合広島商銀の中村英彦氏。当初この新システムでは、モバイルキャリアが提供する定額パケット通信サービスを使用し、端末からサーバ上の顧客情報にアクセスする計画だった。が、その目論見は、検証を開始して間もなく暗礁に乗り上げた。モバイルキャリアの見積が甘く、毎月、予算を大きく超えるパケット通信料が発生することが判明したのだ。両備信用組合の藤井大介氏は言う。

藤井「OSやアプリがバージョンアップ確認などの通信をバックグラウンドで定期的に行っていたのです。そのため、パケット使用料が契約の上限に達してしまうことがわかりました。」

 キャリアからはパケット料金を抑えるコースも提案されたが、それでも端末1台あたり月1,000円以上のコストオーバー。4つの信組で合計300台弱の端末を運用することを考えると、年間での運用費は膨大になる。
 そこで浮上したのが「パケット通信を一切行わず、顧客情報を端末内に保存して持ち歩く」案。担当者は端末の専用アプリを起動し、該当する顧客情報を業務用ネットワークからダウンロードして渉外活動に出て行くのだ。なるほど、これならパケット通信は不要となる。

電話で端末をリモート制御
営業支援システムの構成イメージ

営業支援システムの構成イメージ

「しかし、このシステムにも大きな問題がありました。パケット通信ができないので、キャリアのMDMサービスもまた利用できないのです。」
 そう語るのは、メイプルひろしまの上田宏之氏だ。
上田「普通、MDMはパケット通信をおこなうことを前提として設計されていますから…。とはいえ、金融に関する重要な顧客情報を扱ううえで、MDMなしでのシステム運用など絶対にあり得ない。矛盾をはらんでいる問題ではありますが、この解決は必須でした。」

 そこで白羽の矢が立ったのが『SPPM2.0』だった。SPPMは、特定の電話番号からダイヤルすることで端末のロックやワイプ(データ完全消去)を行う機能を標準実装しており、これがシステムインテグレーターの目に止まったのだ。パケット通信を使わずに端末の紛失・盗難対策がリモート制御できるSPPMは最善の解決策といえた。

端末はホーム画面からSPPMエージェントが制御 しており、機能やアプリを厳しく制限。顧客情報には、専用アプリ画面を介してアクセスする

端末はホーム画面からSPPMエージェントが制御
しており、機能やアプリを厳しく制限。顧客情報には、専用アプリ画面を介してアクセスする

 そして、システムインテグレーターはAXSEEDに追加機能の開発を依頼。前述の専用アプリが顧客データをダウンロードすると、ネットワーク接続が自動的にWiFiへと切り替わり、インターネット経由でAXSEEDサーバーに接続。SPPMのセキュリティポリシーを最新版に保つという仕様が加わった。これにより、渉外担当者は顧客データのダウンロードとセキュリティポリシーのチェックをセットで、かつ特に意識せずに行える。こうした使い勝手の良さは、端末やアプリの習熟教育をも不要にしているという。
 こうして、刷新された営業支援システムは、懸案だったコスト面の問題を見事にクリアしただけでなく、セキュアな環境も同時に確保。本格運用開始からおよそ8ヶ月が経過した現在(2014年12月時点)も、きわめて順調に運用されているとのことだ。

端末がスマートフォンであること
 端末のスマートフォンにはSPPMエージェントがインストールされており、ユーザーはアプリのインストールはもちろん、端末の「設定」メニューも使用できない。実質的に「通話のできる専用業務端末」だ。が、システムが本格稼働するにつれ、現場から「スマートフォンとしても使いたい」という声も聞こえるようになったという。

中村「カメラ機能で物件を撮影したい、あるいは地図アプリを使いたいという声が多い。画面の明るさなどの設定を変えたいという意見も聞きます。」

 これらの機能が使えれば、営業支援システムとしての使い勝手はさらに向上するだろう。しかし、クローズドなシステム運用ができなくては意味がない。さまざまなリスク可能性と回避手法を考慮し、制御範囲を精査していくのも今後の課題だ。SPPMのさらなる制御機能向上にも期待がかかる。

積極的なデータ活用で地域経済を活性化
2_01  ひとたび漏えいすれば取り返しが付かない重要な顧客情報を端末内に保存して持ち歩く。そのシステムに、現場の不安はないのだろうか。広島県信用組合の宗盛長三郎氏は次のように語る。

宗盛「不安だからと私たちが顧客データの有効活用を諦めてしまっては、お客様にとって、ひいては社会にとっても大きな損失に繋がります。渉外担当が本システムを不安なく活用するためにも、セキュリティをしっかりと備えることが重要と考えています。」
 メイプルひろしまの伊本康雄氏、備後信用組合の小林哲郎氏もこう語る。
伊本「その点、パケット通信やWebへの接続を行わないので、ネットワークから知らぬ間に情報が漏えいする可能性は低い。端末の盗難や置き忘れ対策も(SPPMで)実現できています。」
小林「以前は、顧客情報を紙ベースで持ち歩いていました。それを考えれば、データ化された現在の方がセキュリティコントロールははるかに確実です。誰がどのデータを持って行ったか容易に把握できますし、利用規制もかけやすい。むしろ安心して、積極的にビジネスを展開できると思いますね。」
 各信組によれば、営業支援システムの導入成果は着実に現れてきているとのこと。本システムは、広島の地域金融、経済の活性化に大きな役割を果たしているといえそうだ。そしてその安心を今日もSPPMが静かに、力強く支えている。
■導入製品
●SPPM2.0
●アプリカスタマイズ(オプション)
お問い合わせお問い合わせ

ダウンロード

一覧へ
各種資料・お申し込み書類はこちらから
導入事例導入事例